Original Article: Zecopress
OmniPork開発の「Green Monday」が210店舗を中国全土で展開すると発表した。同社は中国の植物性代替肉メーカーである。同社は中国、あるいはアジアで最も食べられるポークの代替肉を開発。ひき肉を大豆などから抽出したプロテインで開発し、様々なレシピや他の飲食店とコラボすることでその利用率を増加させる。
今回の記事ではOmniPorkの概要や、中国全土で急展開した背景について説明していきます。まずは、CEOによる日本国内のマーケット参入の説明についてPRTIMESより引用です。
サステイナブルをトレンドで終わらせない
環境貢献型のプランドベースフードという新しい食の価値観を日本へ
by Green Monday & OmniPork 創業者 デイビッド・ヤン
「日本はアジアにおけるトレンドセッターだと考えています。日本の食が健康的でかつ、長寿大国へと繋がっていることは広く知られています。2020年、東京は世界大都市気候先導グループ(C40)に気候変動対策都市のひとつとして署名をしました。東京オリンピック・パラリンピックの開催という国際的なイベントも控え、これからの日本の食の未来は、大きな変化を迎える極めて重要なタイミングにいるともいえるでしょう。Green Mondayは、レストランやシェフとの協力により『オムニポーク』を使った創造的で素晴らしい料理が生まれることを楽しみにしています。サステイナブルで美味しく、健康的な食が日本のグルメシーンでニューウェーブとなることを期待しています。」
単純計算すると、日本は中国の13分の1ほどの人口だが、健康志向や国内総生産などを加味すると参入余地が大いにあると考えられる。OmniPorkを始めとする持続可能な食品を継続的に展開させられるのか、国産のポーク代替製品が台頭・席巻できるのか、今後の動向に関心が寄せられる。
OmniPorkの商品について
OmniPorkはアジアにおける食と料理に関して幅広く研究し、アジアでの食肉消費量の約6割を占める豚肉に着目し、Green Mondayとカナダの研究チームが2年をかけて開発した。2018年より香港で販売を開始し、アジア圏をメインターゲットとして展開する植物性の代替肉である。
OmniPorkは「カラダも地球もよろこぶ、休肉日を」をコンセプトに栄養価が高く、環境にやさしい、植物由来100%の「豚肉」代替肉として日本に上陸した。以後、餃子や肉まんを始めとする豚肉製品に使われ、台湾全土に900店舗を展開するファストフードチェーン「八方雲集」では「ヴィーガン餃子(新菜食鍋貼)」が2020年1月の発売以来、1週間に100万個のペースで売れているとのこと。
OmniPorkのメリット6つ
- 味、舌触り、栄養価、価格 のバランスを重視
- プラントベース原料のみ使用(大豆、えんどう豆、椎茸、ビーツ、米などの材料と植物由来の粘着剤・固化防止剤を使用)
- コレステロールゼロ、飽和脂肪酸96%減、カロリー70%減
- カルシウム267%アップ、鉄分14%アップ(※豚肉比・推定値と未調理の豚ひき肉(赤身84%)*と比較) *USDA ARS Food Data Central for Standard Referenceを参照)
- MSG(グルタミン酸ナトリウム)不使用(旨味調味料不使用)
- 遺伝子組み換え原材料不使用
CEOは「まるで豚肉を食べているかのような、食感と風味を忠実に再現した。」と説明する。味だけではなく、栄養面にもこだわりカラダにも地球にも優しい代替肉は、蒸し・炒め・揚げなど様々な調理が可能で、特別な処理や工程が必要ないという。先月にはOmniPorkを利用したワンタンが上海の500箇所にて販売されたが、発売後たった1週間で完売。代替ポーク料理の人気が伺える。
National Bureau of Statisticsによると、7月の中国におけるポークの値段は前年比で85.7%増加した。さらに、6月と比べて10.3%も伸びている。中国人の6割がポークを毎日食べるとされるなかで、安定した価格帯の代替ポーク製品の必要性が増している。こうした背景のもと、中国全土へ展開をしたとされる。確かな需要をもとに、中国国内はもとより、日本国内や世界のポーク代替品の行方に注目が集まる。