Original Article: NEXT MEATS

話題のフェイクミートが食材にこだわる中国人の胃袋を引きつける事ができるのか? 

iiMedia Researchの調査によると、四割以下の消費者がフェイクミートを挑戦してみたいと示し、生理的に納得できないと思った消費者は半分近く(49.5%)も占めた。

フェイクと言うと、偽造や質が劣ったなど悪い印象を持ってしまうのだが、その印象を覆して、フェイクミートを食してもらうにはかなりの工夫をしないといけない。

では、植物性のお肉は一体中国人の舌を納得させられるのだろうか?

香港Green Monday会社の創業者 楊大偉(David)氏がアジア人の味の好みがわかる “新豚肉”を作り、OmniPorkという製品で多数の答えを出してくれそうだ。

David氏は「フェイクミート第一株」と言われるBeyond Meatの早期投資者であり、当該ブランドの海外代理として、香港にある自社の菜食レストランで代替肉料理を出してみたのである。単品で大体100香港ドル(約1400円)の価格で提供し、安くもない値段だがランチは毎日満席の状態で大人気を博した。

それを機に、David がGreen Mondayの傘下にプラントベースフードを研究するテック系の会社Right treatを設け、2018年に北米の専門家チームと共に開発した新豚肉“OmniPork”をリリースした。

David氏のチームが開発したひき肉のようなフェイクミートは、コレステロールや抗生物質なしで、低脂質な植物肉だとアピールした。本物の豚肉と比較すると、その中の不飽和脂肪酸が71%減少し、カロリーは62%下げられたかわりに、より多くの植物繊維、233%のカリウムと53%の鉄を提供できるということだ。

彼らのレストランでは、洋食のハンバーガーやスパゲッティ以外にも、担々麵や餃子、小籠包、蒸しミートパイも食べられる。すべてのおかずがベジタリアン向けで、豚肉と見える食材の本体はダイズ、エンドウ、シイタケやお米で作られたフェイクミートなのだ。

ユーザーのコメントによると、“植物性のフェイクミートなのに、香りがよくて、それに唐辛子で調味したからか、味も本物の豚肉に近い” “よく嚙んで食べると、やはり大豆やシイタケの香りがするし、本物のお肉ほど歯ごたえがいいわけではない” “餃子を頼んみたので、その餡も「新豚肉」だが、食べてみると普通に素食とは思わないほど豚肉と似てる”

フェイクミートに関する世の中の声に対して、David 氏は自身の思いを語っている。“我々は100%豚肉に近づける狙いではなく、一つの新しい食材を作りたいのだ”、彼はフェイクミートをデジタル製品に例えて、“iPhoneと同じように、我々の新豚肉は毎年アップグレードしたバージョンを作り出し、ユーザーが毎年新しい味を期待できる”と語っている。

今の「新豚肉」は一つの選択肢として香港ミシュランシェフに指定され、ファストフードチェーン店の「Wagas」や「翠華」レストランに入り、さらにNike上海やアリババの社員食堂にも導入されている。David氏の話によると、新豚肉が台湾に進出した2か月後、スーパーでの販売量がランキング二位に上昇して、売り切れもよくあるという。

昨年の11月25日に中国内陸向けに、単価1パック(230g)あたり28元(約430円)で、アリババECサイトのTMALLにて発売した。オンライン発売以外に、内陸のレストランと提携して、これからOmniPorkを新しい食材としてメニューに追加する予定だ。